予防歯科ってなに?
虫歯・歯周病などから歯を守り、生涯にわたり歯を失うリスクを減らすことを目的としています。虫歯・歯周病になってしまった方は生活習慣の改善、セルフケアの改善、定期的メインテナンスにより再発しないようにしていきます。健康な方も、歯質の強化・メインテナンスにより発病リスクを下げていきます。
歯を失う原因の割合は図のようになっています。
治療中心から
予防中心への転換期
予防歯科先進国として知られているスウェーデンですが、1970年までは虫歯・歯周病にかかる人が日本と同じくらい多かったようです。そこでスウェーデン政府は予防歯科受診を義務付けました。その結果現在では、70歳平均残存歯数21本、虫歯は日本の1/2以下、歯周病は日本の1/4以下という成績をだしています。日本の歯科医療もその転換期をむかえてきています。
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平均虫歯本数
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歯周病にかかっている人の割合
8020運動を
ご存知ですか?
厚生労働省と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても、20本以上自分の歯を保とう」運動です。平成23年に行われた歯科疾患実態調査では、80歳以上の方の平均残存歯数は12.2本、20本以上歯が残っている方は28.9%という結果がでています。まだまだ低いのが現状です。残存歯数が多いほど、転倒、心疾患、認知症のリスクが低くなるといわれています。
虫歯予防
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虫歯菌が糖(炭水化物)を分解し酸をつくり歯を溶かすことで虫歯になります。
- 虫歯菌の数を減らす → 正しい歯みがき、バイオフィルムの除去
- 糖(炭水化物)を減らす → 間食を減らす
- 歯を強化する → フッ素による歯の強化
- 虫歯菌を弱らせる → キシリトールの摂取、1日4回のキシリトールガム
- 初期のむし歯の再石灰化を促す
これらを実践することにより虫歯リスクを下げ、虫歯になってしまった場合も最小限の治療ですみます。
歯周病予防
歯の表面、歯周ポケット内に歯石やバイオフィルムができることで歯周病原因菌が歯ぐき・骨を破壊する毒素を出します。
- 深い歯周ポケットをつくらない
- 歯周病菌を減らす
- タバコ、お酒を減らす
- 歯ぐき、骨を破壊する力を除外する
- 血糖値をコントロールする
定期的なクリーニングにより歯表面に細菌がはびこらないようにすることも重要です。
予防歯科の費用
現在の健康保険制度では虫歯・歯周病の治療の一環としての場合は保険適用です。